(almost) daily corleonis

2023.12.27 Wed.

無事仕事納めをして、今日から冬休み。車検証の改姓手続きのため山梨運輸支局へ。てっきり甲府にあるのかと思っていたらその先の笛吹は石和(いさわ)温泉という場所にあるらしい。この時期に高速道路に乗って知らない場所へ行くのは怖いので、のんびり電車で向かうことにした。朝8時過ぎの高尾行の電車に乗り込むと驚くほどに人が少なかったが、これが年末だからなのかいつもそうなのか判断がつかなかった。

石和温泉駅で降車。温泉と名のつく駅なので温泉街でもあるのかな?と思い駅の外に出ると、まず見えてきたのは寂れた雰囲気のイオン。看板にうっすらSATYという文字が残っている。運輸支局までは3kmとのことだったので歩いて向かうことに。温泉宿がいくつかあるものの、街は少し寂しい雰囲気。パチンコ屋で開店を待ち列をなす客たちに向けて、ゴダイゴの銀河鉄道999が爆音で流れていた。タバコを吸いながらスマホの画面に目をやる一行とまぶしすぎる曲の対比がなんだかおかしかった。

改姓手続きは流れ作業でものの10分ほどであっさり終わり、このまま帰路につくのもなと思いiPhoneを見ると充電があまりなかったのでモバイルバッテリーに接続すると、そもそもそれが充電できていなくて青ざめる。わたしはドがつくほどの方向音痴のためウロウロすると迷子になる可能性が高いので、来た道をそのまま戻ることに。途中でBOOK OFFがあったので、年末年始に読もうかなと思っていた筒井康隆を中心に小説を何冊か購入。宇多丸さんが筒井さんの小説を愛読していることは以前から知っていたのだが、先日のアトロクで岸本佐知子さんもそれに賛同しており、改めて読みたくなったのだった。まずは『家族八景』『七瀬ふたたび』から。

駅付近まで到着し、どこかで昼食でも食べていくかとイオンに入ってみるが、ロッテリアか喫茶店の2択しかなく絶妙に時間もないため、サンドイッチを買ってイートインスペースで食べることに。最初はわたしの他にもう1人しか居なかったのだが、私が食べ終える頃にはテーブルが全て埋まっていて、皆スーパーで弁当を購入しそこで食べていた。暖かいしWi-Fiがあるしゴミも捨てて帰れるし、もってこいの場所なのかもしれない。

帰りの電車で僕のマリ『実験と回復』読了。日記本だが、暮らしの描写が以前より丁寧だったように思う。iPhoneが使えない分、読書が進んだ。ちょうど東京帰りの連れ合いと同じタイミングで到着したので一緒に車で帰ることに。すでに2万歩近く歩いていてクタクタだったので助かった。

帰宅して珈琲を淹れ、近所のマダムお手製のカボチャプリンをおやつにいただく。斜向いに住んでいるチャーミングな人で、最近よく物々交換している。甘すぎなくてとても美味しかった。わたしは最近ようやく食に興味が出てきたので、スイーツもつくってみたいとこっそり思っている。

2023.12.14 Thu.

先週、婚姻届を提出しに行こうとしたら、戸籍謄本は本籍地の市区町村役場でしか取得できないということが発覚し(考えてみればその通りなのだが思い及ばず)失敗。今日はそれを済ませた上でのリベンジ提出の日となった。まず昼食に行きつけのラーメン屋へ行き半チャーハンと餃子を食べる。後ろに置かれているテレビでは徹子の部屋で若い科学者が壮大な夢を語っていた。火星の夕日は青いらしく、それを初めて見る人間になりたいとのこと。これから自分の姓が変わることに特段高揚感はない。ただ後に続くであろう手続きの面倒さに頭を悩ませていた。

届け自体はあっさり受理。マイナンバーカードや年金手帳、運転免許証の書き換えもあわせて行う。残りはまず銀行だなと思って利用している銀行のQ&Aを見ていたら、なんとネットや郵送の手続きは不可、窓口でのみ対応可能とあってショックでクラクラしてしまった。都市銀なこともあって、最寄りの店舗がなんと東京。平日東京の用事をつくって行くしかない。銀行の名義が変えられないと、クレジットカードや投資関係の名義も変更できないのでなるべく早く済ませなければ。いっそのこと口座を解約して全てネットで済ませられるサービスに乗り換えたい。地方民のメインバンク事情、ぜひ知りたいです。

帰り道にケーキを買って、コーヒーを淹れつつささやかにお祝い。また別途きちんとしたお祝いとして、来週外食をすることに。夕食に連れ合いがつくってくれたもつ煮込みうどんがめちゃくちゃ美味しかった。ウソだろを思われるかもしれないが、新しい姓の漢字が未だによくわかっていないので、最初のうちは書く度にGoogleで検索してしまう気がする。

というわけで結婚しました。

2023.12.02 Sat.

この1ヶ月で3回目の東京。この週末、連れ合いが個展を開いているので様子を見に行ってきた。小田急線は和泉多摩川というなかなか縁がない駅で降車。「きっと閑古鳥が鳴いているよ」とぼやいているのを見てきたので、人で賑わっている会場が見えてきただけで少し安心した。

ジャケットを着て来場者と談笑している姿を見ると、いつも家にいるときとは別人のようだ。成果物が多くの人の目に触れる、知り合いや興味を持った人がわざわざ時間を割いて訪れてくれる、というのは素晴らしいことだなと思った。

経堂まで移動して友人とランチ、台湾餃子とスパイスハイボールで乾杯する。昼間から誰かとお酒を飲める幸せよ。軽めに済ませ、豪徳寺まで徒歩で向かう。わたしはしまおまほさんのことが好きなのだが、彼女が豪徳寺育ちで(現在も住んでいるらしい)ことあるごとに豪徳寺話をするのでどんな場所なのか知りたく、ちょうど小田急線に乗るこの機会に行ってみたいと友人に打診したところ快諾してくれたのだった。パン屋や和菓子屋に行ったり、番組の企画でしまおさんが訪問していた古着屋を訪れたりした。朝に自動販売機で水を購入したとき、お釣りの900円が全部100円玉で来て落胆していたのだが、パン屋のレジでちょうど「100円玉が不足しています」とあったので、手持ちの100円玉を全部出したら大層喜んでくださったのでなんだか良いことをした気分になった。

周辺をぐるぐる散歩していると、コンビニの弁当を持ちながらにやけ顔で歩く人がいたり(家に帰って食べるの幸せよな)、ニット帽を被ったプードルがいたり、立ち飲み屋で騒ぐ大人たちを横目で見たり、持ち帰り専門の焼き鳥屋の行列に驚いたり、この地で暮らしている人たちの生活が垣間見えておもしろかった。

夕食はFUJII LABELという自然派ワインとフランスの家庭料理のお店へ。8人がけのひとつの大きなテーブルを囲むスタイルで、スタッフの女性が一人でオーダーを聞き、食事をつくり、ワインを注いでくれた。忙しいのを見かねてか、みんな会計やオーダーを彼女のタイミングを見て行っていて、連携のようなものを感じた。とても居心地のよい空間で、ぜひまた訪れたいと思った。

わたしはアルザスのワインをいただいた

帰りのあずさは満席で年末の雰囲気を感じた。電車を降りたら外はキーンと冷えていて、東京って温かいんだなと思った。帰宅後iPhoneを見たら2万歩も歩いていてクタクタだったけれど、なんだかお腹が減ってしまって買ってきたパンをひとつかじって眠りについた。

2023.11.11 Sat.

朝起きると季節が変わっていた。気温がぐっと低くなり、空気が澄んでいる。外に出ると遠くの山までよく見えて、冬のにおいがした。今日は朝から東京へ向かう予定なので、起きてきた連れ合いと一緒にパンケーキをつくって朝食を済ませ、急いで支度をして高速バス乗り場へ。休日の東京へ向かう便はいつも満席で、今回も出かけに行く雰囲気の人たちでいっぱいだった。

新宿に到着してまずは遅めのランチ。友人が店を見繕ってくれたのでそこへ向かう。つい先日東京を訪れたときはタンクトップの外国人がたくさんいたのに、今日はみんなダウンジャケットを着ている。昼からワインで乾杯して牡蠣を食らう。まわりの席の着飾った女性たちがまぶしくて東京という感じがした。

美味しい牡蠣を堪能した後、モノレールに乗って流通センターへ。本日のメインイベント文学フリマへ向かう。文フリは今回が初の参加というか同人誌即売会的なものの参加自体が初めてなのであった。最寄り駅に着くと、配布されていたバッグにたくさんの戦利品を入れて帰路につく人達とすれ違う。だいぶ重役出勤だったためか、驚くほどの混雑ではなかった。

あらかじめ買いたい本をチェックしておいたので、そこをおさえつつ全体的にうろうろまわってみる。若い女性が多くて少しびっくりした。友人は宮田珠己さんのブースで新刊2冊とてぬぐいを大人買い、ご本人からサインを頂き嬉しそうだった。わたしはそれを横で見ながらこんなことあるんや!と興奮していた。

今回の目当てでもあった僕のマリさんのブースへ到着すると、なんとご本人がいらっしゃって、新刊を2冊購入すると両方にサインを入れてくださった。『いかれた慕情』『常識のない喫茶店』『書きたい生活』と最近立て続けに彼女の著書を読みハマっていて、そのことを伝えるとこぶしをグッと構えた頑張ろうポーズ(?)をしてくれて嬉しかった。これがこういう即売会の醍醐味なんだなとしみじみ感じた。他にも小沼理さんの新刊や本屋lighthouse関口竜平さんの日記本などを購入。ほくほくで会場を後にした。

#文学フリマで買った本

お昼ごはんをがっつり食べなかったこともあり、夕方にはお腹が空いてしまったので銀座の焼き鳥屋・秋吉へ向かう。秋吉は京都時代よく通っていた思い出のお店で(河原町店)、久々なのでテンションが上がりまくる。まずは秋吉からスタート、という夜がいくつもあった。17時にもかかわらず店の前には行列ができていて、1人で並んでいる人も多かった。30分ほど待って店内へ、生ビールと純けい10本、しろ5本、しんぞう5本という頼み慣れたメニューを注文。ひさびさに友人と飲むお酒は言葉にならないほど美味しかった。

2軒目は珈琲が飲みたかったので喫茶店へ。固めのプリンとブレンドコーヒーをいただきながら最高の1日だったなとしみじみ。一緒に周ってくれた友人に感謝。特急あずさに乗って戦利品を読みつつ、また八ヶ岳へと帰っていく。電車から出ると一気に正気に戻る寒さだった。

2023.09.15 Fri.

今年はまだ夏休みを一日も取っていなかったので、連休に合わせて金曜日を休みに。しかし仕事は収まらず、結局午前中は仕事に費やしてしまった。休むための仕事が発生してしまうという謎の現象である。

昼過ぎには切り上げて、車に乗り込み草津温泉を目指す。途中、軽井沢に立ち寄り家具屋とアウトレットへ。わたしはスニーカーが欲しかったのだけれど、レディースになると極端に色展開やデザインがダサくなることに改めて辟易してしまった。どうしてパステルカラーになる、どうして丸みを帯びる、どうしてロゴが変わる?わたしは足のサイズが大きいのでメンズでもいけないことはないが、めぐり合わせが悪く今回は断念した。帰り際にふらっと寄ったFREAK'S STOREでバブアーのジャケットが売っていて、羽織ってみたら気に入ってしまい購入した。これから先ずっと着れそうな丈やデザインでうれしい。アウトレットには外国人がたくさんいて、アフターコロナの勢いを感じた。

ちょっとだけ寄るつもりが長居してしまい、帰り道で夕飯を食べることに。といっても玉は少なく、Googleマップで適当に見つけたお蕎麦屋さんへ。お客さんは誰もいなかったが、わたしたちが注文した親子丼も生姜焼き丼もとても美味しかった。店主はニコニコしながらよく喋る人で、「このあたりに住む人はキャベツ農家が多く夜中の3時から作業をはじめたりするから、19時はすでに真夜中の時間帯で人が全然いないのよ」なんてことを聞いた。帰り際に「素敵な夜を過ごしてね」と言ってくださったのが心に残った。お蕎麦屋さんなのに丼ものしか頼まず申し訳なかったので次回はぜひお蕎麦を食べなければ。店主は八代目で、300年弱続くお蕎麦屋さんらしい。

山道な上に霧がひどく運転にひどく気を使わせてしまったがなんとか到着。連れ合いは作業が残っているとのことで先にひとりで温泉へ。湯に浸かって5分くらい温まるだけで、全身の肌が生まれ変わったようにぷるぷるですべすべになる。部屋に戻ってレモンサワーを決めたらもうこの世のたいていのことがどうでもよくなった。