(almost) daily corleonis

2024.07.04 Thu.

最終日、今日の目的はただひとつ「高木珈琲」へ行くこと。京都にいた頃は週2で通っていた大好きな喫茶店だ。昨日に引き続き親友を引き連れ、高辻を進むと懐かしい看板が見えてきた。店内に入ると、わたしの顔なじみの店員(通いすぎてもうメニューも持ってきてくれなかった)は一人もおらず、椅子などの設備も新しくなっていた。このようにマイナーアップデートを経て店は続いていくのである。珈琲豆は時々オンラインで注文していたのだが、店で飲むそれは格別で、改めて自分が一番好きな珈琲だと思えた。

親友に別れを告げ、本屋に寄ってユリイカ6月号「特集:わたしたちの散歩」を購入し、新幹線へ乗り込む。楽しかった思い出と疲労感が交錯する。この3日間の情報量の多さで当分暮らしていけそうなくらい、今の生活は凪のように平穏だ。近所の犬と遊んだとか、市場に夏の果物が並び始めたというようなことが最近のわたしのホットトピックスである。

家に到着すると、庭の紫陽花が咲き始めていた。出かける前はまだ緑だったのに、 青々としている。暑くてへたれかかっていたが、たっぷり水をやると息を吹き返し、思わずインスタのストーリーに上げる。そして、これが京都で暮らしていた頃には知らなかった幸せなのだと気付いた。