(almost) daily corleonis

2025.06.22 Sun.

6月2日、父方の祖母が亡くなった。6月3日が誕生日だったので、あと1日で99歳だった。本人は5年ほど前から「今年は私もいよいよ100歳です」と言っていて、「いやいや、まだ95歳だよ」とツッコむと、「あれ、そうだっけ…?」というような顔をしていた。

祖母は、わたしが幼い頃からすでに足腰が悪く、子どもだった自分にはそれがとても年老いて見え、「この人は長生きできないんだろうな」と漠然と思っていた。ところが、とても食欲が旺盛で(食べることが何よりの楽しみと言っていた)、おしゃべり好きで(葬式でもコミュ強エピソードが満載だった)、毎日大学ノートに2〜3ページびっしりと日記を書いていた彼女は、わたしの祖父母の中でいちばん長生きとなった。

祖父は20年ほど前に亡くなり、祖母はずっとひとりだった。「ひとりで寂しくないの?」と聞いたことがあるが、「好きな時間に起きて、好きな時間に好きなものを食べて、好きな時間に寝られる。ひとりは最高よ。」と返ってきた。実際、夜中までテレビを観て、昼過ぎに起きることもあったし、おみやげにマクドナルドのハンバーガーを持っていくと、とても喜んでくれた。

ここ数年は歩けなくなったため施設に入り、最後の数週間は入院していた。驚いたことに、仕事がある母に代わって、父が毎日病院へ通っていたらしい。本人から聞いたわけではないが、そんな時間を持てたことで、お互いに悔いなく過ごせたのではないかと思っている。

わたしをとにかくかわいがってくれた、手放しでなんでも褒めてくれた祖父母は、もういない。もういい大人になったわたしにも、祖母は最後まで幼い子どもに向かうように「かわいいね、えらいね、良い子だね」と声をかけてくれた。そのときは「ハイハイ」と軽く受け流していたけれど、もう二度と聞けないと思うと、急に寂しさがこみ上げてくるのだった。

祖母の本棚